貴重な計測データ、活用していますか?(TDMS構造編)

 前回は現場で保存された貴重な計測データの保存・解析・管理を効率的に行うために

TDMS(TDMS:Technical Data Management Streaming)ファイルフォーマットを推奨しました。
今回は、このTDMSファイルの仕組みについて取り上げます。
TDMSファイルの大きな特徴は下記の2点です。
(1)3つの階層に構造化された形式。
(2)構造に組み込まれている記述情報(メタデータ)。
(1)の3つの階層とは、上位からファイル、グループ、チャネルになります。
1つのファイルは複数のグループを格納し、また各グループは複数のチャネルを格納します。ここで、グループ数・チャネル数や格納データに制限はありません。この構造により、ユーザは自由にデータ構造を決定することができます。
具体的には、ある単一の計測ファイル内の1つのグループを原波形データを、もう1つのグループに周波数解析(FFT)データを保存することができます。
あるいはマルチセンサ集録であれば、時間同期して1つのグループを加速度センサデータに、もう1つのグループに歪ゲージデータを同時保存することができます。
(この時間同期したマルチセンサ集録の詳細については別途取り上げます)
また計測された数値データそのものはバイナリ形式でデータ領域に格納され、高速ストリーミングに対応しています。
(2)の記述情報(メタデータ)とは、(1)で述べた3つの階層(ファイル/各グループ/各チャネル)にそれぞれ記述情報(メタデータ)を付与できます。ここで記述情報(メタデータ)とは格納される計測データのプロパティを意味します。この記述数や記述内容についても制限がありません。
具体的には、事業所名称、工場建屋名、計測対象物、計測機器名称、計測器シリアル番号、センサ番号、操作員名などがあります。こちらも自由に決めることができます。
この付与された記述情報(メタデータ)を利用してデータ検索を行います。
このようにTDMSファイルフォーマットは、ユーザのニーズや業務フローに合わせることができる高い自由度と拡張性が特長です。今後の保存データや記述情報の拡張もこのTDMSファイル構造に従い拡張すればよいわけです。
ユーザはデータ構造を気にすることなく、保存するデータのみに集中することができます。
次回はこのTDMSファイルを使用する方法について取り上げたいと思います。
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